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光南から元気を発信!5/29

★最近読んだ本2冊(書評)※本校図書館より借り出し→返却済
○岩波新書『独ソ戦-絶滅戦争の惨禍-』大木毅著
・この本は中公新社が主催する「新書大賞2020」で大賞を獲得している。著者の本では「『砂漠の狐』ロンメル」をすでに読んでいるので手に取ってみた。
 両作ともに共通して感じられるのは、初心者向け歴史書?にあまりそぐわない歯に衣着せぬ物言いである。防衛省防衛研究所や陸自幹部学校の講師を務めたそうだが、大丈夫だったのかとつい要らぬ心配もしてしまう。
 第二次世界大戦における独ソ戦とは「ヒトラーの狂気によって引き起こされた侵略戦争で、正義のソ連邦が多大な犠牲を払ってそれを阻止した」といったステレオタイプな認識がいまだにまかり通っているが、ロシアの情報公開によってあるいは西側諸国の研究の進捗によって実態はそうではないということが明らかになりつつある。前作もそうだが、新たな資料の発見、研究の進捗によって既成概念が覆されるというのは、読書の喜びの一種であることは間違いない。確かに著者の学識の広さは疑うべくもないのだが、前述の「言い方」と新書であるが故の紙数の制約は画竜点睛を欠くものがある。というわけで、最新作「戦車将軍グーデリアン」を読むかどうか悩んでいる。
 現在、人類は「コロナウィルス」という見えない敵と終わりのわからない戦争状態にあると言われるが、人間の力で「なんとかなりそうな」本物の戦争は、やはり起こしてはならないと思った。

○学研「ナイツの言い間違いで覚える日本史」
 ・学校が休校で暇をもてあましている小学生の下の子は、漫才番組を録画して飽きもせず繰り返し見ている。「ミルクボーイ」であれ「ぺこぱ」であれ(「千鳥」はちがうかもしれない)、漫才は綿密なシナリオと練習によって初めて成り立っているものであろう。勢いだけの一発芸がすぐ廃れてしまうのは当然である。
 それはさておき、わりと好きな「ナイツ」が歴史に関する本を出していたので手に取ってみた。もちろん下の子供が喜ぶと思ってである。ちょっと古い話だが予備校生を前にナイツが授業?をし、NHKで深夜に放送されたそうだ。
 ここだけの話にしてほしいのだが、私は高校時代、歴史の教員になりたかったのである。理由は「好きだから。」それ以外にない。従って内容はすでに知っていることばかりで、事項そのものよりもナイツが考えた言い間違い?(小野妹子が「小野とイモト」になり「長篠の戦い」が「流し目の戦い」になる、といった具合)がおもしろかった(子供はそれよりも下のイラストの方が面白かったみたいだが)。
 年号にせよ単語にせよ、覚えられれば方法はどうでもいいのである。ちなみに私は日本史の事項はほぼすべて「漫画 日本の歴史」を読んでいるうちに覚えた。これは本当におすすめの方法であると確信している(一回だけではだめだけどね)。
(国語科 澤)

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